活動報告
尾山台小学校の児童を招き、尾山台小学校サマーワークショップが行われました

☆夏の恒例イベント 3年目
8月21日(月)、本学二子玉川夢キャンパスにおいて、世田谷区立尾山台小学校の児童を招いてのワークショップが開催されました。男女共同参画室長 岡田往子准教授、共通教育部外国語共通教育センター 杉本裕代講師の協力の下、「宇宙の不思議を体験しよう!」と題されたこのワークショップは、子どもたちの科学への好奇心を育てたいという思いで、尾山台小学校と本学、そしてハッピーロード尾山台商店街の地域住民の方々と共同で企画しています。夏休みのイベントとして非常に人気があり、3回目となる今年度は1〜6年生の約70名の児童が参加。小学校からの期待もこれまで以上に高まっています。
今回のワークショップでは、6つの実験・体験コーナーが用意され、子どもたちは10名程度のグループに分かれ、順番に取り組んでいきます。
☆身近な素材にも不思議なタネがいっぱい
「キラキラ万華鏡作り」では紙コップと分光シートを使って光の万華鏡を作成。光がさまざまな光景を見せることに、子どもたちは驚きの声を上げていました。
同じように素材と光の組み合わせで不思議な体験を生み出したのが「偏光板を使った光の実験」です。星やハートの形をした黒い偏光板にセロハンテープを貼り、そこにもう1枚の偏光板を重ねてみると、目の前に鮮やかな色が現れます。
「不思議な望遠鏡」では、まず星の描かれた紙の上に水色の紙を重ねます。「こうすると、後ろから光を当てても裏側の紙に描かれた星は見えないよね」と、説明する学生。ところが黒い紙を丸めて水色の紙にぴったりつけて覗いてみると、後ろに描かれた星が見えるのです。これには子どもたちもビックリ。「見える見える!」、「どうして?」といった子どもたちの疑問に対して、「周りを暗くすると星が見えてくる。これが、昼間は見えない星が夜は見える理由なんです」と学生は説明。子どもたちも納得した様子です。
この他にも、「宇宙ものがたり」では太陽系の惑星の並びや英語名を学びますが、多くの子どもたちがこれらを既に知っていることに、学生のほうが逆に驚かされるといった場面も。また「光を使ってかためるアクセサリー」では、レジンと呼ばれる硬化樹脂が紫外線で固まるという特性を生かし、アクセサリー作りに挑戦しました。
☆驚きから学びをみつける子どもたち
そして子どもたちが一番驚いたのが「電気に触れてみよう」という実験でした。これは本学の学生主体で進められた企画で、紙コップに溜めた静電気を皆で手をつないで通電させます。この夏は突然の雷雨や雷が多かったこともあり、実験前の子どもたちはとても不安そうでしたが、実際に「パチッ」と電気が流れると大喜び。「もう一回やりたい!」と大人気でした。
こうして子どもたちがすべてのワークショップを体験し、今年のサマーワークショップも無事終了しました。「面白かった」、「楽しかった」といった感想だけでなく、「静電気の実験ではたくさんの人数で手をつないだときよりも、少ない人数で手をつないだときの方が電気を強く感じました」といった、実験から得た学びを口にする児童もいました。
☆未来にはばたく!心優しい 科学の子たち
この日の講師を担当した男女共同参画室室長の岡田往子准教授からは「アニメ『鉄腕アトム』の歌詞の中には『心優しラララ科学の子』というフレーズがありますが、科学を扱う人は優しくなければいけません。皆さんも、優しい心で科学の知識を扱う人になってください」というメッセージが子どもたちに送られました。
「地域社会への貢献」という目的でスタートした本ワークショップは、3年の時を経て尾山台小学校の子どもたちの夏の定番行事となりました。またこのワークショップをサポートする学生たちからも「将来は教職を希望しているので指導法の勉強になります」、「子どもたちにわかりやすく説明しようとすることで、自分も改めて理解が深まり、勉強になりました」といった感想が聞かれました。このワークショップを体験した子どもたちの中から、いつか科学のフィールドで活躍する人が生まれるかもしれません。
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偏光板を使った光の実験
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不思議な望遠鏡
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宇宙ものがたり
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光を使ってかためるアクセサリー
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光を使ってかためるアクセサリー
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電気に触れてみよう