活動報告
対話型講座 第6回 「私たちが描く未来の環境都市」を開催しました

12月17日(土)、本学・二子玉川夢キャンパスにて、対話型講座「私たちが描く未来の環境都市」公開講座の最終回となる第6回テーマ:「私たちが描く「幸せな未来の環境都市」とは」を開催しました。今回は、6月から5回に渡って行ってきた講座での議論を踏まえ、三部構成でたっぷりと議論を深めました。
一部では、森ビル株式会社の取締役執行役員である河野雄一郎氏が、「森ビルの都市づくり」と題し講演を行いました。森ビル株式会社が、都市づくりにあたって目指す形を、特に環境問題という点から語りました。
アークヒルズや六本木ヒルズといった、聴衆にとっても身近な具体例を挙げながら、緑被率の向上、災害時の対応など、さまざまな最先端の技術が施され、斬新なアイデアが盛り込まれた「森ビルの都市づくり」の紹介に、聴衆も引き込まれた様子でした。
二部では、本学・三木千壽学長が「未来都市実現に向けての東京都市大学の研究展開」と題して、学長として、また工学の専門家として講演しました。
本学が目指す大学像は、「都市」をキーワードに時代の要請を取り込み、「国際都市東京」で存在感を示す大学です。そこから国際都市とは何か考察を深め、超高齢化する東京という都市のSmart Agingの解決策を披露しました。
続いて、「都市のサステナビリティ‐ライフサイクルの視点から見た環境評価の活用‐」と題した講演を、本学環境学部の伊坪徳宏教授が行いました。ライフサイクルに注目することを提案し、持続可能な開発目標を達成するうえで、都市が不可欠な要素であることを解説しました。
三部では、これらの講演を踏まえて、涌井史郎特別教授も含めた4人によるディスカッションがおこなわれました。「私たちが描く幸せな未来の環境都市」をテーマにスタートすると、活発に議論は展開し、特に自然災害に対する都市のあり方について、それぞれの見地からの意見が交わされました。
その後、質疑応答の時間が設けられ、聴衆からも熱心な質問が問いかけられるなど3時間をオーバーするほどの、最終回にふさわしい密度の高い時間となりました。
その最後を涌井特別教授が、これまでの5回を含め、総括しました。これからは個人の生き方や幸福感が都市へ影響するという視点には、新鮮さを感じた人も多かったかもしれません。
今回をもって、本講座は終了となりますが、これまでの議論の内容を今後も深めていく所存です。ご登壇いただいた専門家の方々、また足をお運びいただいた皆さまに深く御礼申し上げます。
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森ビル株式会社 河野 雄一郎 氏
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本学 三木 千壽 学長
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本学 環境学部 伊坪 徳宏 教授
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講演中の様子
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総合討論の様子
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涌井 史郎特別教授による総評の様子