東京都市大学
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地域社会との連携に関する取り組み

活動報告

子育て支援センター「ぴっぴ」10周年記念 人間科学部第6回学術講演会が開催されました

12月6日(土)、等々力キャンパスにて、子育て支援センター「ぴっぴ」10周年記念「第6回学術講演会」が行われました。講師には、玉川大学教育学部教授である大豆生田啓友氏をお招きし、「今、子育て支援に求められるもの」をテーマにお話していただきました。

講演会冒頭には、人間科学部小川清美教授による、大豆生田先生の紹介を含めた挨拶がありました。大豆生田先生は、NPO法人びーのびーのの理事であり、また小川先生とは日本保育学会で一緒にお仕事をする間柄でもいらっしゃるとのことです。

大豆生田先生の講演は、オオマメウダと読む珍しい名字をユニークに説明する自己紹介で聴衆の興味を引き、一気に集中力が高まりました。会場は、学生をはじめ保育に関心のある方など、ぎっしりと人で埋めつくされていました。

そんな中、自らの子育て経験を通しての発見から、親になってみてこそわかった子育ての難しさから講演は始まりました。そして核家族化する前の過去との子育ての比較から、現代の子育ての難しさを解説、子育て支援の重要性が語られました。また、地域の子育て支援についても触れ、地域子育て支援拠点である「ひろば」の果たす役割が多岐に渡ることも紹介されました。

孤立して追いつめられた母親による横浜での事件を取り上げ、「子どもを育てながら困っている親子は少なからずいるが、どこに困っている親子がいるかはわからない。保育士の目の前にいるかもしれない。その親子に気づいて、どういうことに悩んでいるかを発見して支援につなげていけるかは、そういった親子の存在に気づけることから始まるのではないだろうか」と、子どもに寄り添う保育を実践する保育の第一人者としての熱い想いが感じ取れるようなお話が続きました。その想いに応えるかのように、学生の多くがメモをとりながら、熱心に聴講していました。

さらに、「子どものことはよく学ぶけれども、これからますます重要なのは親がどういう想いでいるかであり、一見クレーマーに見えるような親の背景や、その人のことを考えられなくてはいけない。それが、子どもにとってためになる」と、子どもの理解だけでなく、親を理解することが大切であるということを強調されました。

笑いを交えながらの、軽妙でテンポのいい語り口のお話に、講演時間の1時間30分はあっという間に終わりました。具体例を挙げながらのお話は、将来保育に携わるであろう学生たちにとって、非常に意義深い講演となったことでしょう。

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