東京都市大学
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地域社会との連携に関する取り組み

活動報告

第2回「私たちが描く未来の環境都市」公開講座を開催しました

7月15日(金)、本学・二子玉川夢キャンパスにて、対話型講座「私たちが描く未来の環境都市」、全6回の2回目となる「自然と共生し豊かに暮らせるまちづくりとは」を開催しました。

今回は、風土と伝統を活かした環境建築の第一人者である本学名誉教授の岩村和夫先生と、本学との地域連携を推進されている、保坂展人世田谷区長、平原敏英横浜副市長を迎え、議論を深めました。

最初におこなわれた岩村和夫本学名誉教授による講演では、災害やテロといったリスクを背負いながら都市で暮らすために、「レジリエント(復原力)」がキーワードとして挙げられました。

少子高齢化、空き家率の上昇、自然災害、日常災害など、さまざまなリスクが存在する現代では、それらの多重リスクに対応できるレジリアントなまちづくり・住まいが求められるとのお話でした。環境やリスクに対する幅広い考察は、参加者に新鮮に映ったかもしれません。

続いて、環境学部環境マネジメント学科教授の佐藤真久教授をファシリテーターとして迎え、3名によるパネルディスカッションがおこなわれました。まず、前回の議論の論点を振り返りましたが、中でも、「里山モデルを中心とした自然共生都市」「環境配慮と社会配慮、地域デザインの重要性」などは、今日のテーマに深く関わる点でした。

それらをふまえた上で、最初におこなわれた保坂展人区長による「88万人のコミュニティデザイン」をテーマにした講演では、「子ども・子育て応援都市宣言」を率先して掲げ、増子傾向に対し予算をかけている点や、「世田谷みどり33」といった目標に向けてたくさんの施策を実行中であることが紹介されました。また話題のポートランドを、区長自ら足を運んだことにも触れました。

続く、平原敏英横浜副市長による「環境未来都市-横浜の挑戦」と題した講演では、現在横浜で展開中の、医療や福祉、文化など広義の意味で環境を捉えた「環境未来都市」構想が語られました。また「横浜スマートシティプロジェクト」を推進、実証実験からいよいよ実装へと発展・継続していきます。さらに、「みなとみらい2050プロジェクト」における、文化的なアクティビティや公共交通への興味深い挑戦など、ユニークな活動も紹介されました。

この後3名によるパネルディスカッションでは、参加者の方の質問を軸に3名の回答でさらに議論が広がり、深まるといった、対話型と銘打った本講座にふさわしい内容となりました。

これから第3回、第4回と議論が深まり、本学と参加者の皆さまとの充実した対話の場になっていくことを期待しています。

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