東京都市大学
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活動報告

本学の教員2名が第14回「世田谷ガリレオコンテスト」に協力しました(1/20)

2024年1月20日(土)、世田谷区立教育総合センター(同区若林)で開催された「第14回世田谷ガリレオコンテスト」において、大上浩名誉教授が審査委員長を、デザイン・データ科学部・河合孝純教授が講演講師を務めました。

大上名誉教授を委員長とした審査委員会は、応募作品2,253点の中から第一次審査を通過した9点の発表を審査、表彰しました。表彰式では、大上名誉教授が受賞者に向けて、研究の着眼点や内容の水準が年々上がっていることを評価した上で、次の3点を要旨として、生徒の学びに期待を寄せられました。

  • 今の日本では理系人材の不足が謳われ、その要因の一つは、理系の勉強に数式が出てきて難しいと感じることにあるのかもしれないが、数式は研究をさらに掘り下げて答えを出すための手掛かりになり、学びの意欲に繋がるものであること
  • 今後Alなどの技術を活用していくには、研究対象の焦点を絞って「問いを立てる力」が大切であること
  • 研究は継続することが大切であり、今年やり終えられなかったことや新しく出てきた課題に続けて取り組んでほしいということ。また関心を持ったテーマについては、教科や分野を超えて関連する知識を整理し、組み立て直して理解することを心掛けてほしいということ

また、表彰式前に行われた講演では、河合教授が「未来をつくる科学技術」をテーマに、データサイエンス、AI、機械学習、ディープラーニングなどの違いを説明した上で、特に生成AIについて説明しました。データに基づいて判断したり将来予測を行ったりする従来のAIと比べて、新しいものを創造できる生成AIにはこれまで以上に色々な作業をさせることができる一方で、誤る場合もあるため、出された回答が正しいかどうか気がつけるよう、人間がさらに勉強する必要があると指摘しました。さらに、データに基づいた分析により、人間がより確かな判断をできるようになり生活の利便性が高まる一方で、雇用の減少やAIが生成したものに対する責任の所在、AIへの過度な信頼や依存といった課題も生じるため、人間が知恵を出し合ってAIの真価を発揮するような使い方をしなければならないとしました。

本コンテストは、世田谷区教育委員会が、区立中学校の生徒を対象に自然科学・科学技術に関する自由研究を募集し、その研究や発表を通して、中学生の同分野への関心を高め、学ぶ喜びや意欲を育てるものです。

表彰式
河合教授による講演「未来をつくる科学技術」
ポスターセッションにて植物の成長の違いについて
発表した生徒に質問する河合教授
「水の膜」について発表した生徒に
流体力学の専門家として助言を行う大上名誉教授

<関連するリンク先>
大上 浩副学長が「第13回世田谷ガリレオコンテスト」の審査委員長を務めました
世田谷区