東京都市大学
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地域社会との連携に関する取り組み

活動報告

北村研究室(環境学部/環境情報学研究科)が、生態系について理解を深める親子向けのイベントを開催しました

2022年5月22日(日)、二子玉川夢キャンパスにて、北村研究室(環境学部/環境情報学研究科)が親子を対象としたイベント「ゲームでもりの生き物のつながりを学ぼう!~親子で学ぶエコピラ体験会~」を開催しました。自然や科学への興味・関心を高めるきっかけになることを目的に企画された同イベントは、生態ピラミッド(生き物同士の繋がり)を可視化したボードゲーム「EcoPyra-エコピラ-」(以下エコピラ)の体験、生態ピラミッド(※)に関する講義、二子玉川エリアの自然観察などのプログラムにより構成され、23名(午前14名、午後9名)の親子が参加しました。

【ねらい、スケジュール】

  • 普段意識しづらい「生き物同士の繋がり」について学ぶ
  • 親子での会話から新しい発見や学びを生みだす
  • 生態ピラミッドと二子玉川で見られる鳥類(ヒヨドリ、ハシブトガラス、シジュウカラなど)に
    焦点をあてた講義
  • 二子玉川ライズルーフガーデンにおける自然観察

スケジュール
(赤字:午後は自然観察の代わりに
ボードゲームを2回行う)

(※)生態ピラミッドとは、生態系の捕食-被捕食関係を栄養段階の低い順に模式化したもの。一般的には、ピラミッドの最下層に生産者として植物があり、その上に生産者を食べる草食動物、草食動物を食べる中間捕食者と続き、上位には大型の肉食動物といった捕食者が位置する。この際に下位のものの生産力や個体数が大きく表現される。エコピラでは、上位捕食者が赤、中間捕食者が黄色、生産者が緑で色分けされている

生態ピラミッド(エッセンシャルキャンベル生物学2011)を参考に作成

「EcoPyra-エコピラ-」は、学生によって設計された生き物同士の関係性について理解を深められるボードゲームです。このゲームでは、カードに描かれた目標となる生き物タイルの組み合わせ(食物連鎖を表現)を作るため、サイコロを転がし、手持ちのタイルを集めることで進行します。目標に到達するまでの間、6枚のタイルを三角形状に組み合わせることで様々な生態ピラミッドを表すことができるため、子どもでも生き物同士の繋がりを遊びながら学ぶことができます。
ゲームを体験した参加者からは、「またエコピラのイベントに参加して遊びたい!」「知らなかったことを知ることができた」「ぜひ販売してほしい!」などの感想がありました。

目標となる食物連鎖の描かれたカード(右)と手持ちのタイル(左)及び作成した食物連鎖(中央)

また、北村亘先生からは、生態系ピラミッドと二子玉川で見られる鳥類(ヒヨドリ、ハシブトガラス、シジュウカラなど)に関する講義がありました。その他、午前の部では、夢キャンパスから近い二子玉川の自然植生を再現した「二子玉川ライズ ルーフガーデン」でも自然観察を行いました。参加者からは、「ショッピングセンターで自然観察ができるのに驚いた」という感想がありました。

【イベントを企画した環境情報学研究科・佐々木媛都さんのコメント】
エコピラは、生き物同士の繋がりという目に見えないものを可視化することで、自然や科学に対して興味・関心を持つきっかけになるようにという思いを込めて作成しました。これを機に是非、自然観察会に参加したり、科学館や博物館に足を運んだりする人が増えると、嬉しく思います。対面のイベントでエコピラを遊んでいただいたのは初めてだったため、最初は小学生にも楽しんでもらえるか、説明が伝わるかどうかなど不安もありました。しかし、イベントが始まると「楽しい、面白い!勉強になった!」といった声を直接聞くことができ、私自身もとても楽しくイベントを開催することができました。

二子玉川夢キャンパスに集まった親子

手持ちの生き物タイルを集める様子

二子玉川ライズルーフガーデンにおける自然観察

参画した学生と北村先生
(白衣姿が考案者の佐々木媛都さん)

<関連するリンク先>
東京都市大学横浜キャンパス 情報メディアジャーナル第23号 生態ピラミッドを可視化したボードゲーム『EcoPyra-エコピラ-』の開発